近鉄特急ひのとりで輪行してみた




近鉄特急ひのとり。そのカッコイイ車両に乗ってみたかったし輪行してみたかったのだけど、どうにもこの電車での輪行に関する情報がとぼしくて躊躇してました。

それでも「何とかなれー!」の精神で敢行。
乗車駅は奈良の大和八木駅。目的地は近鉄名古屋駅。大阪難波を出たひのとり全部が大和八木に停まるわけではないようですが、夕方の時間帯に停車するひのとりのプレミアムシートが取れたので輪行袋かついで乗ってみました。


とれた座席は新幹線で言う特大荷物スペースつき座席…つまり“最後尾座席”ではなく、8号車の前から2番めの一人掛け座席。
でもプレミアムシートなら輪行袋置けるくらい足元が広いしバックシェルシートで前席のリクライニング気にならないし最後尾席でなくても大丈夫じゃなかろうか、、と乗り込んでみたのですが…。


まず車両に乗り込んだ矢先、デッキから数段の階段をのぼって入口ドア。そこで「う。」と出鼻をくじかれることに。
よいしょよいしょと輪行袋担いで階段のぼって自動ドア開くとプレミアムな車内がバーンと。大きい輪行袋持ち込むにはなんか場違い感が。確かにゆとりある客席スペース、広々としてる。しかし結果から言うとプレミアムシート客席内には輪行袋置きづらい。つか置けない。(と、この入口に立った時点で判断しました)

確かに足元に置けないことはないかもしれないけど、2連席だと隣の人に大迷惑。単席だと幅的に通路にはみ出す。(プレミアム車両は2連席+単席)よって原則として客席車内には持ち込めないのではないでしょうか。


▲2+1の座席編成。足元に輪行袋を置く余裕はありますが2座席の隣に他のお客さんがいたら大迷惑になりますね。。
▲単座席のほうは足元に置くと輪行袋の幅がはみ出てしまうのでこちらも却下ですね。。



最後尾座席はどうなんだろう?壁との間に輪行袋を置けるスペースがあるんだろうか。
ひのとりの座席はリクライニングしても後ろの人に影響のないバックシェルシート。そのバックシェルが最後尾の壁との間を塞いでしまっていたら輪行袋を置くスペースは無いかもしれない。今回は最後尾座席にお客さんが座っていたのでそこまで行って確認する図々しさはなかった。。


ちなみにプレミアムシート車両のシート配列、および最後尾座席へのアクセスについては下図を参照してみてください。※近鉄電車HPより転載・編集

プレミアムシートは電車先頭1号車と最後尾8号車です。8号車については通路を運ぶこと自体難しい(他の乗客にぶつかり迷惑&運びづらい)ので最後尾はその背後にスペースが有る無し関わらず選択から除外したほうが良さげ。

1号車については入口から入ってすぐが最後尾座席なのでその背後にスペースがあるなら輪行袋を置けるでしょう。今回はスペースの有無については未確認なので判断しかねますが、次回プレミアムシートで乗る機会には確かめてみたいと思います。




そんなわけで、今回は輪行袋は客室内に持ち込まず、デッキ部分のコーヒーコーナーのスペースに。デッキには大型ロッカーもあったけどサイズ的にスーツケース向けな感じで輪行袋は無理っぽかった。




デッキの手すりにくくりつけた輪行袋、あとで車掌さんに「何だこれ?」とチェックされてたけど黙認してくれたみたい。

最後尾席と壁面のスペースが実際どれくらいなのか、レギュラーシートではどうなのか、などまだ未確認要素はあるけど、ひとまず「ひのとりでの輪行は微妙」という印象。

今回のようにデッキ部分に置かせてもらう前提なら、一人分ならさほど邪魔になることなく黙認してくれるのではないでしょうか。これが複数人での輪行となるとスペース的に厳しいものがあるのでは。。



プレミアムシートと車内しつらえはとても心地良く、大きな車窓を眺めながら快適な移動時間。そして何よりカッコイイ車両。プレミアムを選んでも大阪難波〜名古屋間で5600円程度。新幹線の自由席で行くより安い。
確かに新幹線より倍(1時間差)の時間がかかるけど新大阪から心斎橋に移動する必要があるならその差は縮む。そしてこのプレミアムシートの快適さは時間差を相殺してしまう感じする。
実際の感覚として、もっと乗っていたいくらいの頃合いで名古屋に到着。移動そのものはとても快適なものでした。




追記情報

その2ヶ月後、またひのとりで輪行する機会がありました。ただしプレミアムシートは満席だったのでレギュラーシートでの乗車。よって懸案だった「プレミアムシートの最後尾スペース」については今回も確認取れず。。

それでも「レギュラーシートでの輪行はどうなんだ?」という視点での知見を得られたので追記しておきます。




今回予約がとれた座席は6号車の2B。最後尾ではありませんでしたが、壁とのスペースがあいていれば輪行袋を置かせてもらおうと考えていました。

電車がホームに到着して当たり前に6号車の入口から入ったのですがこれが間違い。入ると前方からのアクセスとなってしまい、最後尾にたどり着くには狭い通路を他の乗客に当たらないよう輪行袋を運ばなくてはなりません。これは実際かなり無理のある行為。
客室ドアを開けた早々に諦め、デッキスペースのなるべく邪魔にならない場所に置くことに。。

▲デッキのトイレ前あたり通路。出入り口の手すりにくくりつけて置かせてもらいました。


6号車のひとつ後ろ、7号車の入口から入れば、6号車の最後尾座席にアクセスしやすかったのだと思われます。レギュラーシート最後尾スペース利用時のポイントですね。

発車後、車掌さんがまわって来たので「すみません、デッキに自転車を置かせてもらってますがかまいませんか?」と念のため質問。すると「ええ、大丈夫ですよ(ニコッ)」と快いお返事をいただきました。
車掌さんのその対応に大きく安心、たとえ最後尾スペースに置けなかったとしてもデッキに置くことを認めてくれるのであれば、ひのとりでの輪行ハードルは大きく下がります。これは嬉しい。


ちなみにレギュラーシートの最後尾座席と壁との間は以下の通り。決して広くはありませんが輪行袋を置ける程度のスペースはあります。もしかすると多少つっかえてしまうかもしれませんがなんとか置くことはできるでしょう。
新幹線のようにこのスペースは予約必須ではないので必ずしも最後尾座席を予約せずとも空いてさえいれば輪行袋を置いてもいいと思われます。ただ可能なら最後尾を予約しておいたほうがより安心ですね。


▲レギュラーシート最後尾スペース。輪行袋を置くくらいの隙間はありますね。


まとめ
プレミアムシート
・1号車の場合
 →最後尾座席へのアクセス○ ただし最後尾スペースの有無は未確認
・8号車の場合 
 →最後尾座席へのアクセス× 最後尾スペース有無については未確認
・デッキスペース 
 →輪行袋1台分は黙認してもらえた 複数台の場合は不明

レギュラーシート
・最後尾座席
 →輪行袋を置けるスペース有り 最後尾座席でなくても可だが予約すると安心
・デッキスペース
 →輪行袋1台分は置けた。その旨、車掌に口頭で許可を得るとよい



ひとりでの輪行なら最初からデッキに置くつもりで予約し、最後尾がとれたらラッキー。くらいに考えていれば、ひのとりでも気軽に輪行できそうです。